世界の歴史を学んでて思うのは、「この人はすごい!」という人が、ノーベル平和賞を受賞していること。
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1953:マーシャル(マーシャルプランによるヨーロッパ復興)
1964:キング牧師(人種差別に対する非暴力運動)
1983:ワセル(ポーランドの解放)
1990:ゴルバチョフ(東西冷戦の終結)
1993:マンデラとデクラーク(南アフリカのアパルトヘイト)
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逆に言えば、ノーベル平和賞受賞者をたどっていくと、世界の歴史が浮き彫りになってくるのでは? と思う。
今年は劉暁波――中国で行った民主化運動が評価されたとのこと。
さらに、ノーベル財団からのプレスリリースは次の通り。
「・・・中国の憲法35条には『言論、出版、集会、結社、行進、大衆運動の自由は、これを保障する』とある。しかし実際のところは、これらの自由は非常に制限されている。・・・」
これは中国も怒る。
冷戦構造を彷彿とさせる。
イデオロギー批判ともとられかねない今回の受賞は、とても興味深い。
文化大革命が起こり、さらに天安門事件が起こり、民主化の機運が高まる。いまの中国はこの文脈のまっただなかにあろうが、果たしてこの先どこに行くのだろう。
ノーベル平和賞が世界の歴史の節目にあるとするなら、僕らがおじいちゃん・おばあちゃんになった頃には「振り返ってみれば、劉暁波にノーベル平和賞を与えたのは先見の明だね」という時代が来るのかな?